健康モーニング No83
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適用により、診療録及び診療諸記録を外部に保存する際の基準が変更になり、民間のデータセンターに保管が可能になりました。 これらを追い風にデータセンターに医療用画像管理システム(PACS:Picture Archiving and Communication System)を設置し一元管理とし、画像データ専用のネットワークを通じて各拠点からデータセンターへ送信する仕組みを構築することで、セキュリティ対策、地震等の災害対策等、画像データを厳重に管理することが可能になりました。 デジタル化のメリットを追求するためには!? (受診者属性マッチング) デジタル化したメリットとして一番大きいのは、「比較読影」ですが、実現するためには、過去画像を参照する紐付けが必要になります。つまり撮影した画像の個人を特定しておく必要が発生します。 PACS一連のシステムはそもそも病院向けに構築されており、受付で個人を特定した後、検査オーダーを作成した上で撮影を実施するため容易に実現できますが、健診の場合は、複数日程の間に数千人規模の健診を実施する場合など、事前に情報を連携することが難しくなります。多くの健診機関は撮影後に、個人情報を紐付けするための事後マッチング作業を行いますが、読影までの処理工数が増える傾向にあり、得策ではありません。 KKCでは、この課題解決として撮影から読影までのリードタイムを短縮することを目的に健診時に使用する受診票に暗号化したQRコード(二次元バーコード)を印刷し、撮影時にこのQRコードを読み込み個人を特定できる仕組みを構築しました。 KKCが掲げたコンセプト精度向上 デジタル撮影された画像データを一元管理。過去画像との比較読影がよりスピーディかつ容易になり精度向上に寄与。遠隔画像診断の採用により各分野の専門医による画像診断の提供。ネットワーク 画像データ専用ネットワークを構築。撮影場所を問わず読影が行える為、読影日数の短縮、判定結果の早期化を図る。セキュリティ 画像データ専用ネットワークを通じて、データセンターへ送信。セキュリティ対策、地震等の災害対策、停電対策、冗長な空調設備等により、画像データを厳重に管理している。環境貢献 地球環境の保全を考慮し、フイルム・現像処理薬品を大幅に削減、産業廃棄物の低減を図り環境に配慮した健康診断を推進し、その活動による節減費用の一部を公益事業に還元する。 次回は、コンセプトの詳細として比較読影の重要性と、テレビCMでも取り上げられた経時差分画像について報告いたします。13 KKCヘルスネットワーク No.83(2013. 6) 

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