健康モーニング 84
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 入浴前後は水分補給をしましょう 入浴前後は水分補給をしましょう 入浴では、発汗が増えます。また、入浴で下半身の血液が心臓へ還ってきやすくなり、それによるホルモンの反応で、利尿作用が出てきます。身体は脱水状態になり、血液が濃縮されて心血管病(脳梗塞、心筋梗塞など)が発症しやすくなります。予防のため、入浴の前後、少なくともコップ一杯から二杯程度(100~200cc程度)の水分補給をしてください。ただし、水分といってもアルコール飲料での補給はやめてください。 かけ湯、かぶり湯をしましょう かけ湯、かぶり湯をしましょう 大浴場に着いて、浴室の扉をあけると眼の前には大きな湯船。そして温泉の香り。誰しも、直ぐに浴槽に浸かりたいでしょう。その気持ちを少し抑えて、入浴準備をしてみてください。まず、かけ湯です。目的は、お湯の温度に慣れること、汚れをおとすことです。順番は足元からです。順番に下腿、下半身、上半身を経て肩まで各所を湯桶5杯程度。最後にかぶり湯で頭からお湯をかぶって入浴準備完了です。かぶり湯は、のぼせを予防するためですから必ずしてください。シャワーが好みであれば、シャワーで順番通りしていただいても良いです。 半身浴から始めましょう 半身浴から始めましょう 肩までしっかり(全身浴)と浸かりたい方。身体にやさしい入浴をしてみませんか。水は重たく、肩まで浸かれば、約600kgの圧力が身体にかかるといわれています。下肢周り等が縮み下半身の血流が心臓に多く還ってきます。腹囲が縮む結果として横隔膜が上昇し、肺の呼吸運動がしにくくなります。それらの相互作用で心臓への負担となります。入浴で息が荒くなったり、動悸がしたりした経験があるのではないでしょうか。水圧は水の深さで変わり、浅いほど小さくなりますので、まずは、お臍ぐらいまでの半身浴をしてみてください。浴槽内に段があると思います。この段に座ると、丁度半身浴となります。そして身体がなれてから、全身浴としましょう。また、身体を浮かせる浮身浴、ごく浅い寝湯なども身体への負担が少ない方法です。高齢の方、持病のある方は特に注意して、無理せず、全身浴を避けておくことも必要です。 ほんのり汗ばんだら出浴しましょう ほんのり汗ばんだら出浴しましょう 汗が流れ出たり、動悸がするまで入浴するのはやめましょう。入浴時間は温泉の泉温で変わりますので一概には決まっていないのですが、ほんのり汗ばむ時点で充分身体が温まっています。何事も無理しないでください。 以上、温泉旅行で温泉入浴する場合の代表的な注意点を紹介しました。個々の温泉滞在のスタイルはそれぞれ異なっているので、今回、紹介していないこともあると思います。各人が気をつけて、楽しい温泉ライフを満喫してください。5 KKCヘルスネットワーク No.84(2013. 9) 

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