健康モーニングNO86
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KKCより    No.26愛をこめて愛をこめての人は、心を許して親しく付き合える人を心の中で求めているのです。 悩みの原因の大半は職場にあるといわれます。上司や同僚とソリが合わない、仕事が自分に向いていない、自分の努力が報われない、或いは仕事がきつすぎる、などなどです。解決するのが難しい問題も多いでしょう。しかし常時悩みに囚われていると、心はやがて疲れ切ってしまいます。体を酷使し続けると、疲れて動けなくなるのと同じです。心が弱ると、悩みの解決が一層難しくなります。体と同様、心にも休息が必要なのです。 具体的にいうと、仕事を終えて職場を離れたら、職場や仕事のことは忘れること。そして私事だけ考える。会社の門を出たら、すぐに仕事のことから自分のことへと心を切り替えるのです。職務と私生活のけじめを付けて、職場で生じた心の疲れを癒し、翌日はリフレッシュした心で職場に向かうのです。いろんな事情もあるでしょうが、仕事を家に持ち帰るのは、お勧めできません。 最後に、大切だと思うのは運動です。どんな運動でも良いのです。仲間とともに楽しめるテニスや野球なら、共に喜んだり悔しがったりして心を通わせることができるので、一番いいかも知れません。しかしそんな仲間がいなくても、自分の自由になる時間に独りでおカネもかけずにできるのは、歩いたり走ったりすることでしょう。心身相関といって、体を動かすと心も軽やかになります。運動の爽快感が生きる実感を心に伝え、心を支えるのです。スポーツマンにうつ病の人は稀です。歩くなら、日に1万歩以上を目指しましょう。体と心の健康のために。おわり 新学期、新年度が始まって間もない今の季節。入学、就職、配転などで生活が一変し、新しい環境や状況に馴染めずに、心を悩ませる人が珍しくありません。環境の変化にさほどのストレスも感じないで、程なく周囲に馴染んで所定の軌道に乗る人は多いのですが、中にはそうすんなりとは行かない人もいます。悩みの淵に落ち込んでなかなか這い上がれない人は、少なくとも百人に一人はいるそうです。うららかな春も、人によっては陰鬱な季節です。 悩みの淵に落ち込まないために、私は次の3つのことを思い浮かべます。 まず、職場で目が合った人には、分け隔てなく話しかけてみる。馴染のない人に声をかけるのは少し勇気が要るかも知れません。でも気おくれや自尊心を振り払って、まずは話しかけてみる。これが第一歩です。気難しそうな上司や偉そうに見える先輩にもまず挨拶。そのあとお天気のことなどをちょっと付け足して喋ってみる。そうすると必ず何かの反応が返ってくるでしょう。つまり、人との親しい関係を築くきっかけは、まずはあなたのアクション、そして相手のレスポンスです。 周りの人たちに話しかけていくようにしていると、そのうちきっと心おきなく気安く話せる人が、自然にできてくると思います。悩みごとが生じたとき、そんな人がとても頼りになるに違いありません。人と親しくしたくない人など、滅多にいません。大抵新入職員、異動職員の心に向けてのメッセージKKC近畿健康管理センター 顧問医師 阪 上 皖 庸5 No.86(2014. 6) 

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