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コラム

 ~忙しい毎日を送るあなたへ~『女性のがん』と『検診』のお話

2026.03.03

❶女性特有のがんの特徴

❷がんの種類別 特徴と対策

❸知っておきたい検診の知識

❹まとめ:あなたを守る3つのステップ

はじめに

仕事、家事、育児、介護など、毎日やらなければならないことがいっぱい・・・
現代の女性は、忙しくて自分のことは後回しにしてしまいがちです。

「検診を受けるヒマがない。」

「元気だし大丈夫のはず。」

分の検診は優先順位が低く、大切な健康チェックの機会を先延ばしにしていませんか?

そんなあなたに、女性のがんと検診についてお話します。

女性特有のがんの特徴

「日本人の2人に1人が癌になる時代」と言われています。女性にはホルモンバランスやライフステージの変化があり、罹りやすい癌の種類は男女間で全く異なります。

一般的にがんは高齢になるほどリスクが高まりますが、女性特有のがんは、社会でも家庭でも活躍する比較的若い年齢層に発症のピークがみられるのが、大きな特徴です。

年齢階級別がん罹患率(2021年)

データ:国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」(全国がん登録)年齢階級別がん罹患率(2021年)より作成

                 

ライフスタイルの変化と女性ホルモン

 現代の女性は、昔に比べて初潮が早く、晩婚化・少子化により出産回数が減少、授乳期間も短くなっています。その結果、生涯の月経回数が増え、「女性ホルモン」の一種であるエストロゲンにさらされる期間が長くなっています。

 これが近年の乳がん・子宮体がん・卵巣がんの罹患率上昇に関係していると考えられ、「働き盛り・子育て世代」で女性のがんが増える要因となっています。

早期発見の重要性

 がんは「見つかったら不治の病」ではなく、「早く見つければ治る病気」へと変わってきています。


 特に女性特有のがんは、ステージ1での5年生存率はいずれも90%以上と報告され、早期発見できれば完治が可能です。

 未来のあなた、あなたの大切な人との時間を守るために、がんの特徴を理解し、早く見つけるために行動することが大切です。

がんの種類別 特徴と対策

次にがんの種類別に、特徴と対策について説明します。

乳がん

 日本人女性は生涯で乳がんに罹る確率は9人に1人と言われています。30代後半から増えはじめ、40代後半~60代にピークがあります。

  • リスク: 女性ホルモンのエストロゲンがリスクの一つとされ、経口避妊薬の使用、閉経後の長期のホルモン補充療法、その他閉経後の肥満、喫煙、運動不足、遺伝的要因の関与も指摘されています。
  • 対策: 早期発見のためには、「ブレストアウェアネス」(普段から乳房を意識する生活習慣)、月に1回の乳房セルフチェック、定期的な乳癌検診が重要です。

子宮頸がん

 子宮の入り口の子宮頸部にできるがんで、20代~40代の若い世代に多いのが特徴です。原因のほとんどは「ヒトパピローマウイルス(HPV)」の感染です。性交渉経験がある女性の多くが感染するありふれたウイルスで、通常は免疫の力で排除されます。排除されずに持続感染すると発がんにつながります。


  • 対策: 子宮頸がんはワクチンがあるため、「予防できる癌」です。HPVワクチンの接種と、20歳からの定期的な検診が大切です。

子宮体がん

 子宮体がんは、子宮頸がんよりもっと奥の子宮体部にできるがんです。閉経後の50代後半に多く、最も重要なサインは「不正出血」です。

 現在、子宮体がんについては指針として定められているがん検診はありません。不正出血、特に閉経後の出血があった場合は、早めの婦人科受診が重要です。

卵巣がん

 卵巣がんは「サイレントキラー」と呼ばれ、初期段階では自覚症状がほとんどなく、発見が難しいがんの一つです。40代から増えはじめ、60代後半がピークです。下腹部が張る、ウエストがきつくなる、頻尿など、症状が出た時には進行していることが少なくありません。

 卵巣がんも、残念ながら指針に定められたがん検診はありません。不妊症、高齢出産、晩婚、肥満、子宮内膜症、身内に卵巣がんの人がいる、などに当てはまる方は、40歳を過ぎたら婦人科で定期的に検査をお勧めします。

知っておきたい検診の知識                   

1. 乳がん検診

 マンモグラフィと乳腺エコーの2種類があります。乳腺の状態は年齢とともに変化します。自分の状態にあった、病気を見つけやすい検査を選びましょう。

■ マンモグラフィ(X線検査)

 乳房を挟んで薄く広げた状態でレントゲン撮影をします。

  • 推奨年齢:40歳以上の方

  • 特徴:しこりや乳腺の歪み、石灰化を見つけます。特に石灰化の描出に優れています。

■ 乳腺エコー(超音波検査)

 乳房にゼリーを塗り、超音波を当てて検査をします。

  • 推奨年齢:20~30代の方
  • 特徴:しこりの発見に優れ、痛みや被爆がありません。

マンモグラフィは痛くて怖い?
 A.個人差もありますが、乳房を挟んで撮影するため、痛みを感じることもあります。
特に月経前は乳腺が張って痛みが増す傾向があり、可能なら検査時期の変更をお勧めします。過度な緊張は体がこわばってしまい、痛みを感じやすくなります。技師が声をかけながら、できるだけ苦痛が少ないように丁寧にポジショニングしますので、リラックスしてお受けください。
見られるのは恥ずかしい?
 A.当センターでは、乳房の検査は女性技師が担当いたします。
マンモグラフィとエコーのどちらを受ければ良いの?
 A.基本的には40歳未満の方は乳腺エコー、40歳以降はマンモグラフィが推奨されて
   います。40~50代は乳癌罹患率が高まる時期で、乳腺密度も人によってまちまちで
 す。この年代でリスクがある方はどちらも受ける、または1年交代で受けることも
 お勧めです。

2. 子宮頸がん検診

 下着をとって内診台に上がっていただき、医師による診察、細胞の検査を受けます。

 視診:膣鏡という器具を使用して、子宮頸部の状態を確認します

 内診:膣内の様子と、子宮の大きさや硬さを確認します

 細胞診:専用のブラシなどで子宮頸部をこすり、細胞を採取します

生理中は受けられませんか?
 A.出血で異常所見が見えない、細胞が十分に採れないなど、検査の精度が落ちてしまいます。せっかく受ける検診です。検査時期の変更をお勧めします。
見られるのは恥ずかしい・・・?
 A.婦人科専門の医師が対応し、数分で終わる検査です。
 医師との間は短いカーテンで仕切られ、直接顔は見えないような配慮をしています。
痛くありませんか?
 A.力が入った状態だと器具の挿入時に異和感が強まります。深呼吸して体の力を抜き
 ましょう。また、細胞採取の際に痛みを感じる場合がありますが、数秒で終わります。
 リラックスして受けてみてください。
以前受けた時、検査の後、出血がありました・・・
 A.しっかり細胞をこすり取るため、多少出血することもありますが、ほとんどが問題
 ない程度です。血液サラサラの薬を服用中の方は、出血が止まりにくいことがありま
 す。万一出血が何日も続く場合は、病気が隠れている可能性もあり、婦人科受診をお勧
 めします。

まとめ:あなたを守る3つのステップ

  • 1
    「知る」こと
    まずは、女性特有のがんについてリスクや好発年齢を「知る」こと(このコラムを読んでくださったあなたはクリアです)。

  • 2
    「見る」こと 次に自分の体を「見る」こと(生活習慣を整える、自覚症状や体調の変化を見逃さない)。
  • 3
    「行く」こと
    そして定期的に検診に「行く」こと(20歳から子宮、40歳から乳房の検診を!市町村からのクーポンも有効活用する)。

未来のあなたと、あなたの大切な人の笑顔のために、
できることから始めてくださいね。

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