I.一般検査

17) 大腸がん検査(図表J1-8-18):便潜血反応

受診者数:177,298人(男性129,725人、女性47,573人)
有所見(潜血陽性)率:5.6 %(男性5.7%、女性5.4%)

 男性では30歳台以降、年齢とともに潜血陽性率が漸増します。女性では20歳台に月経血の混入による検体汚染で陽性率が少し高いですが、それ以後50歳台まで明らかな年齢的推移はなく、60歳台後半以後に上昇します。病的な便潜血の多くは痔からの出血や、大腸の内腔に盛り上がるポリープが便で擦れて起きる出血のせいですが、大腸がんからの出血が原因となることもあります。陽性と言われても痔のせいだろうと軽く考えて、大腸がんで命を落とす人もいます。陽性の場合は必ず精密検査を受けて原因を確かめることが大切です。

前のページに戻る 次へ