II.血液検査項目(機能別)について

4) B型肝炎(図表J1-9-4

受診者数:46,521人(男性29,793人、女性16,728人)
有所見率:0.8%(男性0.8%、女性0.7%)

 有所見はB型肝炎抗原と抗体のいずれか或いは双方が陽性の場合を指します。有所見率には前述の肝機能検査ほど大きな男女差はありません。有所見者はB型肝炎ウイルス(HBV)に感染したことがある人で、この中に慢性B型肝炎やそれが進行した肝硬変の人が含まれます。 現在は予防ワクチンなどで母児感染の予防体制が整っていますから、新生児の感染例は激減していますが、性交渉による成人の感染には引き続き警戒が必要です。エイズを起こすウイルス(HIV)よりHBVの方がはるかに感染力が強いので、感染者が多い国への渡航者には、取り分け事前の予防教育とB型肝炎ワクチン接種が大切です。

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