II.血液検査

14) C型肝炎(図表J1-9-14):HCV抗体

受診者数:16,302人(男性9,042人、女性7,260人)
有所見率(HVC抗体陽性率):0.4%(男性0.5%、女性0.3%)

 抗体陽性率は男女とも30歳台までは非常に低率で、40歳台以降に上昇し、男性の場合70歳台で際立って増加しています。数十年前まではC型肝炎が多発していたことを物語る所見です。当時は血液を介してC型肝炎ウイルス(HCV)が感染するということが分かっていませんでした。このため現在50歳台以上の人たちには、ワクチンの予防接種で同じ注射針による「回し打ち」がよく行われたために、感染した人たちが多かったとされます。HCVはHBVと違って感染力が非常に弱いので、今後、抗体保有者は漸次減少する見込みです。

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